今回のご紹介する事例案件は、既存会員様のご解約からご注文まで様々な要件を承り、かつ、ニーズに合わせた商品のご提案までを行うお客様のキレイをサポートさせていただく窓口業務です。
様々なご用件を承りご案内するため、受注・発信業務よりも平均通話時間は長くなる傾向にあります。
そういった中でユーザー様のご要望の多くが、「お電話がすぐに繋がる」ということです。
これは、ユーザー様の大きな信頼につながる部分であるため、弊社でも後処理時間は重要な指標として捉えて改善に取り組んできました。
今回は、基本的なアクションがとられているのにも関わらず、
改善できていなかった後処理時間を改善した例について紹介します。
後処理時間改善の課題
まず、後処理時間改善のための基本的なアクションとして、
- 目標数値を展開し現状把握
- 通話終了後の動きや入力フローについてのFB
- 入力ツールの整備
があります。
基本的なアクションは実施されており、初動こそ数値改善は見られたものの、ある一定の数値から改善しなくなってしまいました。
そこで、実際に通話終了後のマドンナを観察してみたのですが、決して無駄な動きをしているわけではないようです。
しかし、よ~く観察していると、そこには大きな問題があったのです。
それは・・・
急いでいるようには見えない・・・
どういうことかと言うと、
後処理時間を短くするぞ!
という、意気込みをマドンナの動きから感じることができなかったのです。
マドンナに直接聞いてみると、
「後処理時間ってなんですか?」「目標は何分ですか?」
「あまり意識していませんでした。」「無駄なことはしてないはずです。」
といった答えが返ってきました。
そもそも早く処理をしようというモチベーションが低かったのです。
では、モチベーションを高く持てばよいわけですが、どうすればよいのでしょうか。
相手に共感し、動機付けをする
モチベーション(motivation)とは、「やる気」「意欲」「動機」などの意味で用いられており、やる気=モチベーションと捉えてしまいがちです。
実は、心理学的にモチベーションとは、「行動を起こさせ、目標に向かって維持する心理的機能のこと」とされています。
要するに
①行動を起こさせる要因があること
②さらにその行動を持続させることができるものであること
が大事になってきます。
この2つの要素を取り入れるために、相手に共感し目標を達成する魅力に結び付ける。
さらに、達成できるのか、達成しないとどうなるのか、
をすり合わせていくことで動機付けしていきました。
まとめると以下です。
- 目標の魅力(やりたい)×達成可能性(やれる)×危機感(やらなきゃ)
- 掛け算なので、どれか欠けてしまうとゼロになってしまう
人によって動機付けは異なりますので、面白いところです。
目標の魅力
- 達成するとインセンティブが発生する
- テキパキとこなすことで、自己成長につながる
- ランキングがでて、競争意識が沸く
達成可能性
- 上手くいけば達成できそう
- 取るべき行動が明確である
危機感
- 達成しないと、FBがある
- 平均より数値が低い状態だ
- 今のままでは、面談がある
上記をあわせながら、マドンナと後処理時間について話す時間を設けたところ、
ダイレクトエントリーのためサイクル変更や受注入力など様々なご用件を処理するために
他業務と比較して処理工数の多い業務ではありますが、5分20秒から3分45秒と改善!
後処理時間が30%改善し目標11分に対して、108%と達成することができました。
その後は後処理時間がかかっている際にフォローにいくと、
「あと、少しで終わります!」「すみません急ぎます!」
などと声をかける前に返答があったりします。
実は上記の内容は、入社時に行われる研修で学ぶ知識だったりします。
研修で学べる知識は普段の生活に活かせますし、それを実際に取り組める環境があります。
ここが一つ、この仕事のおもしろい部分だと改めて思った瞬間でした。
最後までご覧いただきましてありがとうございました!